視・触診
乳腺疾患の視・触診は、経験に大きく左右されます。経験とは、単に年数だけではなく、その質が大変重要です。
超早期の乳がんを発見するためには、乳房のしこりを見つけるだけではダメで、
乳首からの異常分泌を見出すことが重要です。
乳首異常分泌の頻度は、乳腺外来を訪れる患者さんの5%が一般的といわれていますが、
当クリニックでは、乳がん検診のために訪れた方の12.5%に見出しています。
マンモグラフィ(乳房X線撮影装置)
触れることの出来ない乳がん(特に石灰化:カルシウム沈着を伴う)の検出に有効です。
しかし、日本におけるマンモグラフィの普及率は、CT(コンピュータ断層撮影装置)よりも低いのが現状です。
当クリニックでは、最高峰の機器を設置しています。
乳腺超音波診断装置
高周波超音波を使用した、無痛で放射線被曝のない検査法。検査をする人の能力によっては、
ミリ単位の病変を診断すること、乳がんの性格まで診断することが可能です。
最近では、病変周囲の血液を調べることのできるカラードプラ超音波検査法の出現により、
さらに詳しい病変の解析が可能となりました。
異常乳頭分泌の検査
潜血反応(乳管〈お乳が流れる路〉内に炎症、腫瘍が存在する場合陽性)、
分泌物中腫瘍マーカー値(乳管内に乳がんが潜んでいる場合、高値となることが多い)、
乳管造影(乳管内に造影剤を注入して乳房X線撮影を行い、病変を画出する)などがあります。
乳管内視鏡
マンモグラフィ、超音波でも明らかにできない触知不能がんもあります。
これを早期で見つけるためには、乳首からの分泌を調べることが重要です。
異常乳頭分泌の検査には前記のものがありますが、その究極の検査法が乳管内視鏡です。
乳腺の病気の多くは、乳管の表面から発生しますが、これを直接観察し、細胞・組織検査のできることが、
乳管内視鏡の特徴です。さらに、乳管内視鏡は治療への応用も可能で、
当クリニックでは、内視鏡的腫瘤切除、内視鏡的腫瘍内薬液注射法など、つまりメスで切らない治療法も行っています。
(参考文献)
細胞診断
穿刺吸引細胞診(しこりに細い針を刺して細胞採取する)、乳頭分泌物細胞診、乳管内視鏡下生検細胞診などがあり、
良性、悪性を診断します。当クリニックでは細胞診断指導医である院長が自ら検鏡し診断いたします。
手術生検
良性腫瘍の治療目的、どうしても診断のつかない病変に対する確定診断として行うものです。
当クリニックでは、美容的な立場からみた切開方法(目立たない場所から小さな傷)で、形成外科的手技を用いて行います。
病理組織診断
乳腺疾患の最終的審判を下すものですが、最近では極めて早期の乳がん、
著しく女性ホルモンの影響を受けた良性疾患など、診断に苦慮するものが増えています。当クリニックは、
経験豊かで誰もが信頼する病理医のバックアップを受けています。 |