高周波超音波を使用した、無痛で放射線被曝のない検査法であり、
当然妊娠中の方であっても用いることができます。
欧米ではマンモグラフィの方がもてはやされていますが、
内視鏡と共に日本のお家芸的検査法であり、日本人的体型の特に50歳以下の
(乳腺組織の充実した)ご婦人では、乳腺専用機を用いるならば最も有用な
検査であるといっても過言ではありません。
マンモグラフィでは診断の難しい乳腺の厚みのある方に対しては
最も良い適応となります。
しかし多くの病院に設置されている超音波診断装置は腹部を診断するための
機種がほとんどであり、乳腺用のもの(7.5MHzあるいは10MHzなど表在臓器用
プローブが必要)は、まだ少ないのが現状です
(腹部用プローブで乳腺をみても診断の役には立ちませんのでご注意を!)。
検査をする医師、技師の能力によっては、ミリ単位の病変を診断すること、乳癌の性格まで診断することが可能です。
また、病変周囲の血流を調べることのできるカラードプラ超音波検査法により病変の見方を変えた解析がなされ、
さらには新しい機種の開発や造影剤を用いた方法も実用化されてきており、
超音波検査は乳房の診断において今後ますます重要なものとなるでしょう。
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