各種画像診断や細胞診などでも良悪性の診断がつかない病変に対する確定診断として行うものです。
その方法には、針生検、吸引組織生検、切開生検があり、マンモグラフィによるステレオガイド下や超音波ガイド下など
画像誘導下に、あるいは画像マーキング下に行われます。本来診断困難な病変に対する確定診断ですから、
画像誘導あるいはマーキング下に施行されなければ正確ではなく、盲目的に生検を行うべきではありません。
確実にターゲットの病変を採ってこなければ確定診断にはなり得ません。
しかし生検適応、方法には、各施設や医師のレベルによる違いがあり、診断機機の充実していない施設や診断能力の低い医師
、乳腺診療の新しい知識を持たない医師では、不必要な生検が、昔ながらの盲目的なやり方で行われています。
「良悪性診断がつかないから生検をしたところ良性であった」というともっともらしく聞こえますが、
診断能力が高く乳腺に精通した医師では生検に至らない場合も多いのです。また、生検が必要な場合であっても、
悪性であった場合を想定して、針の刺入部や切開部位を考慮する必要があります。
そしてできれば、美容的な立場からみた切開方法(目立たない場所から小さな傷)
で形成外科的手技を用いて行うことがより良いでしょう。生検に際してもうひとつ大切なことが病理診断の正確さです。
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